会社員の傍ら、宅録メインでナレーター業をしているこまきです。
2019年10月に一念発起で在宅ナレーターとなり、最初はできるだけお金をかけず、必要最低限の機材のみで始めたのですが、それなりに報酬をいただける目途が立ったため、少しずつ環境を充実させていきました。
ここでは、私がナレーション収録用途としてたどり着いた、我ながら完璧な布陣をご紹介します。笑
また、買ってはみたけどレギュラー使用には至らなかったものを併せてご紹介しますので、いろいろ比較しながら、皆さんの「ぴったり」を探してみてください。
パソコン
Lenovo ideaPad S540(Lenovo公式サイト)
前の記事で、パソコンのスペックはほぼどうでもいいと書いたのですが、声の仕事で入った初めての報酬で、まずパソコンを買い替えました。笑
声のお仕事を始めた時点で使っていた古いノートパソコンが、「ファン音がうるさい」「キーボードのキートップが数か所外れてる」「動作遅い」と快適でなかったため、買い換えました。
私の好みですが、
- SSD搭載でサクサク起動・動作する
- 音声のファイル名に日付とか入れるのでテンキーあり
- フルHD(画面の情報量が多いと、波形見ながら編集する時ラク)
を軸にパソコンを探していたら、LenovoのideaPad S540に出会いました。
初めての宅録収入で買って、今も宅録専用で使ってます。
映像を流しながら録音を始めたりすると猛烈にファンが回っちゃうという声をよく聞きますが、少なくともこのパソコンに関してはファン音で苦労したことがないです。
- 【前使ってたもの】
- 古いノートパソコン
- 【今使ってるもの】
- Lenovo IdeaPad S540 薄くて軽くてスリムベゼルでおしゃれ。
Lenovoって使ったことなくて、安いだけに壊れやすかったりするのでは的なイメージでしたが、普通にちゃんと使えます。ThinkPadは見た目微妙で好きじゃないですが、ideaPadはスマートな外観で好き。 ⇒ ideaPadその他のラインナップ
マイク
最初に買ったお安いマイクが「コンデンサーマイク」だったのに対し、こちらは「ダイナミックマイク」というタイプのもの。
宅録を始めるにあたって、コンデンサーマイク VS ダイナミックマイク問題は避けて通れない(と個人的に思う)のですが、最初は、「コンデンサーの方が音質がいい」という何となくのイメージでコンデンサーマイクを選んでいました。
しかし、どうにもコンデンサーマイクはノイズを拾いすぎるきらいがある。
それを編集で消していく作業もなかなか重労働で、ダイナミックマイクを試してみようと思い、以来ダイナミックマイクに乗り換えています。
- 【最初に買ったマイク】
- MAONO / USBマイク コンデンサーマイク とりあえずで買ったお安い(といっても7000円ぐらいはする)マイク。
USB接続でオーディオインターフェース要らず、ポップガードやマイクスタンドも付いてるオールインワンでいろいろ買いそろえることなく、すぐ使い始められるのは良かった。
でもノイズを拾いすぎてる気がして、ダイナミックマイクへ乗り換え。
使わなくなったのでメルカリで売りました。(メルカリ最高)
- 【次に買ったマイク】
- audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT2005USB 「ダイナミックマイクを試したい」「USB接続できるやつがいい」の2点で選んだマイク。
USB接続可能でありながら、XLR出力も備えているので、オーディオインターフェースをはさんで使うことも可能。
マイク本体にヘッドホンジャックが付いているので、録れている音を耳で聞きながら(=ダイレクトモニタリング)収録できるように。ここで初めて、ダイレクトモニタリングの重要性を知る。と同時にヘッドホンこだわり沼に落ちる。(後述)
- 【次に買ったマイク】
- audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT2035 機材を充実させていく中で、すでに何回か言葉だけは出てきている「オーディオインターフェース」というものを買ったため、
・せっかくファンタム電源供給できるオーディオインターフェースがある
・コンデンサーの方が音質いいことは間違いないのだろう
・ノイズ消す編集処理にもそこそこ慣れてきた
ことから、ダイナミックマイクに不便していたわけではないが、「もう1回コンデンサーに戻ってみよう」「次はちょっといいやつを買ってみよう」と思い立ち、購入した一品。
全然普通にいいマイクです。しかし、やっぱり…やっぱり私の収録環境にはダイナミックマイクの方が合っていたらしく、お蔵入り。実際の音を比較したり、あれこれ試行錯誤した戦いの記録は、以下の記事をご覧ください。
私の収録環境でのダイナミック・コンデンサーマイク音質比較
- 【今使ってるマイク】
- AUDIX OM6 これまたAT2005USBに不便していたわけではないが、結構な金額のお仕事をかなりコンスタントに頂けるようになってきて、突然マイクが壊れたりすると仕事が滞ってしまう!予備マイクを買おう!と思い立ち購入。
結果、予備マイクの方がいいやつを買ってしまったため、こっちが本マイクに。
大満足。音が綺麗に録れることはもちろんですが、形が可愛い。笑AT2005USBと比較してどうかという話は、以下の記事をご覧ください。
音質比較第2弾:ダイナミックマイク2種類での比較
オーディオインターフェース
↑こちらの画像はマイク入力1チャンネルのみのSolo。ナレーション録りだけならこれでもよかった。
USB接続式のマイクを使ってる内は必要なかったアイテムですが、ないよりはあったほうがいいのだろうというか、使うのが標準なのだろうなんか本格的だし!という雰囲気のみで導入。
オーディオインターフェースにもピンからキリまであって、あまり安すぎるものだと謎ノイズが乗るなどのツイートを見かけていたため、宅録してるナレーターさんの口コミを見て購入。
オーディオインターフェースはこれしか使ったことがないので比較ができませんが、問題を感じたことはなし。乗り換える予定もなし!
ちなみに、これからまとめて揃えようと思っている人には、いろいろ必要なものがセットになってる↓こうしたパッケージもおすすめ。
ヘッドホン
すでにふれたように、ファーストマイク時代は収録中ヘッドホンを使わずに録っていました。別音源を聞きながら声を当てるような仕事はなかったし、ダイレクトモニタリングしながら収録するという標準を知らなかったので全然不自由も感じてませんでした。編集の時だけ、元から持ってた適当なイヤホンなどを使っていました。
しかし、最初のマイク更新と同時に購入。自分の声を聴きながら収録していると「マイクを通した声」を確認しながら録音できるので、マイクに息がかかりすぎた時のノイズなどもリアルタイムで分かって、すぐ取り直せるのが便利です。
私の宅録師匠である本職の音響監督・おいちゃんの分かりやすいnoteで、宅録に必要な最低限なものに「オーディオインターフェース」「ヘッドホン」はばっちり入ってる。
- 【最初に買ったヘッドホン】
- audio technica ( オーディオテクニカ ) / ATH-M50x ブラック モニターヘッドホン 宅録する用途には「モニターヘッドホン」 を選ぶのだぞ!という師匠の教えを受け、なぜかマイクがオーディオテクニカ贔屓になってたため、なんとなくでメーカーを合わせてみる。
音がどうこうはちょっとよく分からないのですが、とにかく密閉性は高い。
が!しかし!!このヘッドホン、機構が複雑だからかカチャカチャ鳴るのです…その音をマイクが拾っちゃうんです…致命的。
あと、がっしりした作りで重量もあるので、長時間付けていると頭と首が凝る。
- 【今使ってるヘッドホン】
- AKG ( アーカーゲー ) / K52 密閉型ヘッドホン カチャカチャ言わないやつ!軽いやつ!を探し求めて購入。
あーかーげー?聞いたことない。と思いましたが、ウィーンに拠点を置く由緒正しい音響機器設計・製造メーカーだそうですよ!
「密閉型ヘッドホン」とありますが、音は漏れるほうだと思います。映像に合わせて録るような仕事の時は、できるだけ小さい音量でヘッドホンから漏れないように流して使っています。
- 関係ないけど、これかわいい↓
- AKG Y500 WIRELESS ピンク ワイヤレスヘッドホン Bluetooth AAC対応 ヘッドホン アンビエントアウェア 1ボタン汎用マイク リモコン マルチポイント接続 オリジナルステッカー付き AKGY500BTPIK-E
リフレクションフィルター
marantz Professional / SOUND SHIELD リフレクションフィルター
当初は持っていなかったのですが、防音設備のない部屋で収録するにあたり、少しでも環境を良くしたいと思い購入。特にコンデンサーマイク使用時には必須というようなコメントも見かけます。いろんな大きさ・価格帯のものがありますが、小さすぎると意味ないという口コミを見たので、そこそこ存在感ある大きさのものを買いました。
卓上で使うと高さが低めなので、ちょうどいい高さに持ち上げるためマイクスタンド↓に取り付けて使用しています。
かなり重量のあるリフレクションフィルターをちゃんと支えてくれる、こちらもかなりの重量級。
ポップガード
ファーストマイクに付いてきた布製のポップガードを長く使っていましたが、他のナレーターさんの宅録環境を見ていると金属製を使っている方が多いようだったので購入。
金属製の方がパキッとした音が録れる気が…?そこまで劇的変化というわけではないですが、金属だと洗えるという利点も。あと、グースネック部分が長くて取り付け・取り回しがしやすいというのは地味に便利。
編集ソフト
低単価の案件であれば、フリーソフト・Audacityで充分!とは今でも思っています。
が、しっかり仕事としてやっていく上で、マイクやヘッドホン同様に投資が必要だなと思ったことと、映像に合わせた(画合わせありの)仕事が増えてきたこともあり、録るだけのAudacityでは不便する場面も増えてきました。
乗り換えまでの葛藤はこちらの記事で書いています。
宅録ナレーター、Adobe Auditionを使い始める
- 【最初に使ってたソフト】
- Audacity 無料でここまで使えれば充分です…何の文句もありません…本当にお世話になりました…
- 【今使ってるソフト】
- Adobe Audition 買い切りでないところが難点。毎月支出が発生するので、コンスタントに稼げるようになってから導入するのがおすすめです。
特に画合わせ・尺合わせありの仕事で本領を発揮します。
オーディオリペアツール
Adobe Auditionはノイズ除去がかなり優秀で、ホワイトノイズの除去ならAuditionだけで充分です。
が、喋る時に口から発生してしまうぺちゃっという音(リップノイズ)を魔法のように消してくれるツールが入っているのがこのRX 7。本当に、魔法のように消えます。
使い方にはコツがいるのと、これを過信して「後で消せばいいや~~」となるのはアカンのですが、お助けツール的立ち位置としてとても重宝しています。
また、そもそもナレーターは喋りのプロではあっても音響のプロではありませんから、あんまり素人がガツガツ編集するのもどうなんだという話も。
宅録だと、整音まで込みで納品することがほとんどなので、技術としては身に付けるに越したことはないですが、やりすぎには注意が必要です。
Elements/Standard/Adovancedの3種類あって、私はリップノイズに特化した編集機能(Mouth De-Click)が付いているStandardを購入。Elementsにも破裂音を除去する機能(De-Click)はあって、それでも消せるよ的書き込みも見かけます。
毛布
これはまじめな話で(笑)、石膏ボードに囲まれた、なんてことないリビングの片隅で収録していると、リフレクションフィルターで口とマイク周りをガードしても、部屋鳴りというか、空間で反響した音を拾ってしまう…。
それを編集で消すことも可能ではあるのですが、あんまり何でもかんでも編集で消すというのは良くない。加工はやればやるほど音を劣化させることに他ならないので、そもそもの環境を工夫して、反響しない音を録る努力が必要です。
そこで毛布!
いろんな使い方がありますが、私の場合、2畳ぐらいのスペースで収録をしているので、その壁にフックを取り付けて、毛布にループを縫い付けて吊る。毛布に囲まれながら収録しています。するとあら不思議。毛布が音を吸収してくれて、反響の少ない良い音が録れるのです。
しかもこれ半年足らずの期間でのお買い物の記録だよね?
いろいろ書いてきましたが、このブログで何回も言うように、回収できない投資はおすすめしません!
いくら機材や環境にお金をかけても、収入が増える保証はない!
ある程度収入のめどが立って、「更にいい環境を整えたい…!」という時に、この記事が役に立てば幸いです。
▼ちなみに…音響機材買うなら「サウンドハウス」は要チェックです▼
他のネット通販で取り扱いの内容なものでも、サウンドハウスにならある場合も!
Amazon・楽天より安い場合も!
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もうこのサイトでいくら使ったか分からない…(´▽`)