会社員&二児の母しながら、自宅で声のお仕事をするパラレルワーカー・こまきです。
\インボイス対応準備ブログ第4弾!/
前回の第3弾から少し間が空いてしまいましたが、今回はインボイスに対応する事業者の救世主になるのか?と期待された「IT導入補助金」について書いていきます。
結論から言うと、個人事業主はIT導入補助金の恩恵を受けることはできなさそうです。
しくしく…
IT導入補助金とは?
どうせ恩恵受けられないんだから、もう詳しく解説するのも徒労な気がしているため、ここではとてもざっくりと書きます。きちんと制度について理解したい方は、中小機構による公式サイトをご確認ください。
IT導入補助金とは
- 補助額や要件などの異なる「通常枠(A類型、B類型)」「セキュリティ対策推進枠」「デジタル化基盤導入類型」がある。
- 特に「デジタル化基盤導入類型」は、
「インボイス制度も見据えたデジタル化を一挙に推進するため、会計ソフトの導入費用に加え、PC・タブレットなどの導入費用を支援する」と解説されており、これが申請ハードルや要件としても個人事業主にマッチしそうであると考えられた。(過去形) - ITツール(会計ソフト等)は、会計・受発注・決済・ECの内1機能以上を備えたツールを導入する費用に対し、5万円~50万円以下の部分について、3/4以内の補助率で補助される。
- 補助対象となるのは、ソフトウェア購入費・クラウド利用費(最大2年分)・導入関連費。
- ITツールと同時に導入する場合に限り、PCやタブレットなどのハードウェア購入費も、補助率1/2以内、補助上限額10万円の範囲で補助される。
よさげに聞こえますね?政府、優しいじゃんって思いますね?
第3弾の記事でもまとめた通り、
インボイスに対応するためには課税事業者にならなくてはならず、
↓
課税事業者は消費税の申告も行わなければならず、
↓
それに対応するためには、多くの会計ソフトで、無料や最安のお手軽プランでは対応できない。
そのため、マネーフォワード クラウド確定申告の場合であれば、最安の「パーソナルミニ」から一段階上げて「パーソナル」プランへの移行が必須です。
個人事業主はIT導入補助金対象外?
今まで会計ソフトに頼らず日々の会計管理や確定申告を行っていたという個人事業主さんも、インボイス対応を機にITツールを導入するかもしれません。
しかし、補助金の要件として「最低購入金額 67,000円」という文言がありました。
ITツールだけで、まず67,000円の支出がないと補助対象にならない
クラウド利用費を最大2年分計上できるとしても、67,000円ってそう簡単に到達しません。
また、この制度は事業者が独自にITツールを契約して、その領収書を出せば補助される!という仕組みではなく、「IT導入支援事業者」から購入する必要があります。
IT導入支援事業者とは
- インボイスに対応しようとする事業者(以下「事業者」と言います)に対して、IT導入支援を行う事業者として登録している会社(以下「支援事業者」)。
- 支援事業者ごとに、提供しているITツールのラインナップが異なる。
例えばマネーフォワードの場合は、自社のMF関連ツールに加え、ChatworkやGoogle Workspaceなども提供している。 - 支援事業者は、事業者からの申し込みを受けてITツールを提供すると同時に、導入支援費(手数料的な費用)を乗せて事業者に請求する。
IT導入補助金は、ITツールの導入費用+支援事業者に対して支払う導入支援費の合計が、最低67,000円に達していなくてはならず、そこから3/4が補助されるという仕組みなわけですね。
とにかく何でもいいからITツールいっぱい買って、67,000円に到達させて、その領収書を添えて申請すれば3/4キャッシュバックされる、というような単純な仕組みではない。
自分に必要なITツールを提供している支援事業者を探す必要もある。
もう充分めんどくさいですね。無理みな雰囲気が漂いますね。
でも、IT導入補助金の公式サイトには、個人事業主が対象外とは一言も書いてない!きっと何か方法があるのでは!!と、支援事業者たるマネーフォワードにお問い合わせしてみました。
制度的に対象外ではないんだろうけども…
問い合わせたところ、以下のように丁寧にお返事を頂きました。
IT導入補助金は、申請・実績報告・効果報告など、各工数が多くかかるため、導入いただく規模によっては、メリットが少ない可能性がございます。
従業員様が50人を超えるような規模でIPO準備/中堅~上場企業のお客様であれば、補助金申請のメリットの方が大きい場合もございます。
その他のお客様に関しましては「マネーフォワード クラウド」の「ビジネスプラン 年額59,760円」を「2年分」のみ、でしたら申請を受け付けておりますが、個人事業主様のプランですと、下限額が補助額に満たず申請が難しい状況でございます。
私は、これとこれとこのツールを合わせたら下限額に到達するのでは?という具体的な製品名と数字を出してお問い合わせしたのですが、ツールを足し合わせての申請ができるかどうかについては回答がなく、上記のようなお返事でした。
支援事業者としても、薄利に対して手数だけがかさむ個人事業主は対応が難しいということでしょう…。
すべての個人事業主で、またすべての支援事業者で「無理」かどうかは不明ですが、制度設計として、個人事業主をあまり念頭に入れていなさそうということは間違いありません。
これ以上ここで労力を割いてもメリットがなさそうだったので、IT導入補助金の申請可能性を探るのは諦めました。
まとめ
引き続き補助金や制度の動向は注視しつつ、おとなしく適格請求書発行事業者になります…。
登録申請書はマネーフォワード クラウド確定申告で簡単に作れるので、まだの方はこちらから!
そして、来るべき消費税の申告に向けて、マネーフォワード クラウド確定申告のプランを、「パーソナルミニ」から「パーソナル」に上げようと思います…。
プランを上げたら、MFクラウド請求書の取引先登録数上限がなくなるので、請求書もソフトを通じて発行しようかなと思います…。
全然明るくまとめられなくてごめんなさい。
個人事業主のみんな、頑張ろうね…